本研究は、日本人英語学習者による自動詞(非能格動詞及び非対格動詞)の項構造の習得の過程を実証的に明らかにした。まず、基礎的英文法能力の調査を行い、文法事項の項目別調査を行い潜在ランク理論による分析を行った。これを基に非対格動詞についてこれまで先行研究で報告されてきた受動文の誤用について、認知的な観点から検証を行った。その結果、用いられる文脈として使役主が想定される外発的な文脈や、出来事に対する使役主の直性生の観点が、学習者の受動文の誤用に関係していることが分かった。これらの結果に基づいて、5つの習得段階があることを提案した。
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