本研究は、日本語母語場面と中国語母語場面、日中接触場面という3場面(各場面はさらに2者間会話と4者間グループ討論の2種類含む)計6種類のデータを収集し、その分析と考察を行った。 分析の結果、中国語母語話者と日本語母語話者のコミュニケーション・スタイルの特徴に違いがみられた。共感構築的側面が強い日本語母語場面と比べ、中国語母語場面では情報交換的側面が強く、共感構築的側面の少ない展開となっている。また、日本語母語話者と比べ、中国語母語話者はモダリティ表現を付加せずに、断定的に不同意を伝えることに抵抗が少ないことが明らかになった。
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