研究課題/領域番号 |
24520689
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研究機関 | 木更津工業高等専門学校 |
研究代表者 |
清水 公男 木更津工業高等専門学校, その他部局等, 教授 (10516438)
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キーワード | 英語教師の認知研究 / 授業研究 / 教師の意志決定 / 教師の協働性 / 英語教育 / action research / 校内研修 |
研究概要 |
研究の2年目は、初年度に行った先行研究とライフステージごとの英語教師の意識調査の パイロット調査と授業観察をもとに、本格調査研究(授業研究のfieldwork)を行った。研究のfieldは東京都内のH市の小学校と中学校とし、小学校の外国語活動の授業と中学校の英語の授業を参与観察した。授業の記録を取りながら、授業後にインタビューを行い 、その後で授業中の教師の意志決定の場面を中心に音声・発話データを整理していった。 その結果、無数に多様であるといわれる授業形態も、その背後にそれぞれの教師の特定の認知(信念・判断・意志決定等)原理(パターン)があり、それが基礎的(構成的)要因となって表面にあらわれるのが、指導技術の総合体である授業実践であることがわかって きた。そして、その(表にあらわれない)原理は、教師の経験年数で一般的にくくられるライフステージの枠に単純には収まらないこともわかった。その原因としては、教師の経験年数とは別に、教師が毎日の授業実践の中で見取る教室内情報をいかに収集しそれを処理・解釈し、授業に活用する処理の仕方等と関係していることもわかってきた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2年目は小学校の授業が中心であり、中学校の授業を見る時間が少なかった。尚、授業後のインタビューの時間が授業者の先生が多忙でなかなかとれず、質的データとしてはやや不十分であったため。また、初年時に作成した「英語教師の力量チェックリスト」をもとに調査を行ったが、チェックリスト自体の妥当性に若干の問題があることがわかり、新たな調査観点を設定し、再度の追加調査が必要となったため。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度になる3年目は、研究の方向性を修正しながら、フィールド・ワーク等を更に進め、必要な追加データを収集・整理し、最初に設定したリサーチ・クエスチョンに対する研究結果を学会報告・投稿論文で発表する予定である。
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