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2012 年度 実施状況報告書

グローバル社会における「日本人英語」に対する態度と容認度の包括的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520701
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

柴田 美紀  広島大学, 総合科学研究科, 准教授 (90310961)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードリンガ・フランカ英語
研究概要

経済大国となりグローバル化する世界をリードする国のひとつとなった日本も、情報や見解を世界に発信することが求められる。そこで、英語コミュニケーション能力を伸ばすためには目標言語の使用は必須であることから、日本の英語教育現場でもインタラクションを促すタスクや言語活動を活用するコミュニカティブ言語教授法(Communicative Language Teaching)が取り入れられている。ところが、自分の英語力に自信が無いと答える日本人が多く、特に「日本人英語」に対して否定的であることは先行研究でも報告されてきた(e.g., Chiba, Matsuura, & Yamamoto, 1995; Fraser, 2006; Matsuda, 2003; McKenzie, 2008a, 2008b)。しかし、日本人英語は日本人以外の英語使用者らに本当に理解されないのか、容認されないのかはほとんど研究されておらずその信憑性は不明である。そこで、本研究では、英語母語及び日本人以外の非母語話者の「日本人英語」に対する態度と容認度を調査することで、日本人英語学習者が信じているように「英語母語話者の英語とは違う日本人英語」は他の英語使用者(英語母語話者と非英語母語話者)に容認されないのかを日本人や日本文化に対する態度及び使用場面に関連付けて調査する。
初年度である平成24年度は、関連する論文や書籍の収集を行った。また、Tokumoto & Shibata (2011)も含め関連する先行研究で使用されたアンケートを再検討したり参考にしてアンケート項目を作成した。それらのアンケート項目には、徳元氏よりコメントをもらっている。さらに、人脈を通してアンケート協力依頼が可能な国を挙げ、25年度の実施に向けた準備を行った。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

4: 遅れている

理由

アンケート項目は作成できているが、音声教材とパイロットスタディーができていない。理由として、2012年3月にけがをし、それが長引いたことが主な原因である。また、執筆がふたつ(ひとつは単著、もうひとつは共著)が重なったことも本研究が計画より遅れた理由であると考えられる。

今後の研究の推進方策

平成25年度は、以下の3項目について計画を実施する予定である。
1. ジャパニーズ・イングリッシュの聴覚材料を以下の手順で作成する。①英語レベル診断テストを行い、(文法の難易度と使用が評価に影響しないように)同等レベルの日本人英語使用者を複数選び、英語で書かれた文章を読んでもらい録音する。②録音された文章を聞きながら、音声面で英語母語話者に近い英語を発話する者から非常に顕著に「日本人英語」の音声的特徴を持つ英語の発話者を含め、3名を選択する。③3名による1分程度の英語スピーチ(同一トピック)と①の文書を聴覚材料(CDに録音)とする。
2. パイロット・スタディーを行い、アンケート項目を検討する。担当する英語科目を履修する大学生に協力を呼びかけることで実施予定である。
3. 協力依頼を行う。参加者は、日本在住、アメリカ在住およびイギリス在住の英語母語話者、ヨーロッパ(オーストリア、ドイツ、スペイン、フランスを予定)在住の英語使用者あるいは学習者、アジア(台湾、中国、香港、マレーシアを予定)在住の英語使用者あるいは学習者を予定している。

次年度の研究費の使用計画

(1) 協力機関へ音声教材(日本人英語のスピーチ)と評価項目を送付するため、それに関わる作業を行う研究補助員の謝金と郵送費、また実施後、郵送してもらうための郵送費として使用予定である。
(2) データの入力のため大学学部生を研究補助員として雇用するので、その謝金として使用予定である。
(3) 回答をExcelへ入力するので、データ入力用パソコンを購入予定である。

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公開日: 2014-07-24  

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