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2013 年度 実施状況報告書

タスクの繰り返しによるライティングの変化:複雑系理論アプローチからの長期的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520716
研究機関金城学院大学

研究代表者

馬場 今日子  金城学院大学, 文学部, 准教授 (30454333)

研究分担者 新多 了  名古屋学院大学, 外国語学部, 准教授 (00445933)
キーワード第2言語教育における複雑系理論
研究概要

本研究全体の目的は、これまでに申請者らが行ってきた基礎的な研究(科学研究費補助金課題番号21520643、「タスクの繰り返しによるライティング発達への影響:テクスト分析を用いた長期的研究」平成21~23年度)を量的・質的に発展させ、より広範な理論的・方法論的示唆を得ることである。これまでの研究では、同様の英語力や学習環境に置かれた日本人英語学習者が同一のライティングタスク(時間制限付きライティング)を授業で毎週、1年間繰り返した場合、ライティングにどのような変化が起こるのかを複雑系理論のアプローチから探索的に調べた。本研究では、研究範囲を拡大し、個人およびクラスに普遍的な発達パタンが見られるのかを、より確証的に調べる。また、このアプローチからの新しい研究手法である、長期的混合型研究法(longitudinal mixed methods research)を洗練・確立させる。
平成25年度の主な研究成果は2つある。一点目は、研究計画に従い、平成24年度から継続してデータ収集を行い、データベース化に着手したことである。平成24年度と同様、グループタスクを取り入れたり、学生を取り囲む環境ややる気についてアンケートを行うなど、収集するデータの種類も拡充した。これらのデータについて現在データベース化を行っている最中である。二点目は、新しい長期的混合型研究法を提案したことである。前年度までに収集したデータに基づき、少人数の学生について作文の流暢さにおける相転移に焦点を絞って新しい研究手法を用いた研究を行い、論文にまとめた。この論文は世界的一流国際学術雑誌であるLanguage Learningに掲載された。現在は先行文献の研究を元に、次の究法の開発を進めている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究計画にそって順調にデータ収集、データベース化、そして研究手法の開発を進められたので、本研究は概ね順調に進展していると考える。

今後の研究の推進方策

今後は批判や意見を元に、すでに開発した研究手法を改善しつつ、次の新しい研究手法を開発し、それを用いた研究を行う予定である。第2言語習得研究における複雑系アプローチはまだ新しいので、様々な研究手法が提案され、改善・淘汰されているべきだからである。

次年度の研究費の使用計画

平成25年度に研究代表者が産前・産後休暇と育児休暇を取得することが確定したので、体調がすぐれないことが多く、計画通りに助成金を使用できなかったため(特に学会への参加が困難だったため)。
助成金受け入れ開始後は学会へもできる限り参加し、専門家との情報・意見交換を行う予定である。また、新しい研究手法を用いるのに必要な統計ソフトや文献の購入も予定している。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件)

  • [雑誌論文] Phase transitions in dynamic development of writing fluency from a complex dynamic systems perspective2014

    • 著者名/発表者名
      Baba, K. & Nitta, R.
    • 雑誌名

      Language Learning

      巻: 64 ページ: 1-35

    • DOI

      10.1111/lang.12033

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Relationship between second language speaking and writing skills and modality preference of university EFL students2013

    • 著者名/発表者名
      Baba, K., Takemoto, Y. & Yokochi, M.
    • 雑誌名

      金城学院大学論集(社会科学編)

      巻: 10 ページ: 70-101

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公開日: 2015-05-28  

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