学習者がメタ認知方略を習得する際、自身の英語学習を何とかしたいという強い情意を有し、さらに、メタ認知方略の有用性を再認識する足場を複数回踏む可能性のあることがわかった。同時に、習得を妨げる要因として、他者からの強制(他律的学習)の欠落や、方略使用時に感じる心理的負荷(コスト)が関与する可能性も明らかとなった。これらの仮説を検証したところ、外発的動機や自己効力感がメタ認知方略習得にある程度まで影響するものの、情意よりもむしろ、他者からの強制(他律的学習)のある環境の方が、影響が大きいという知見が得られた。この知見をもとに、他律的学習の一環として授業内での協働学習を提案し、その有用性を検証した。
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