研究課題/領域番号 |
24520728
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 国際教養大学 |
研究代表者 |
豊田 哲也 国際教養大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40436506)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国際法史 / 文明間の交流 / 欧米中心主義批判 |
研究概要 |
本研究は、19世紀の東アジアの国際関係に大きな変化をもたらしたヨーロッパ国際法を所与のものとしてではなく、それ自体が変化するものとして捉えながら、帝政ロシアの役割を検討の対象に含めることで、19世紀の国際法の歴史の東アジアにおける諸文明の交流の歴史としての側面が明らかにし、より現実的で説得力のある国際法史の視座が拓こうとするものである。 Willams Butler, Russia and the Law of Nations in Historical Perspective (2009)などの先行研究では帝政ロシアにおける国際法言説がヨーロッパ諸国との関係においてのみ検討されているのに対し、本研究では検討の対象を東アジア諸国との外交史料にまで広げることで、帝政ロシアの国際法(jus gentium)観念がヨーロッパ国際法をヨーロッパに固有で他地域には適用されないものとして観念する近代国際法のユーロセントリズムの起源を明らかにすることができるはずである。 本年度は、日本の国際法学を代表する学会の一つである世界法学会で5月に、アジアの国際法学会を代表する学会の一つであるアジア国際法学会のオーストラリア=ニュージーランド国際法学会との合同研究会で10月に国家中心主義(state-centrism)および欧州中心主義(Eurocentrism)についての報告を行い、本研究の基礎的な部分で一定の進捗を得た。とりわけ、シドニーで開催されたアジア国際法学会とオーストラリア=ニュージーランド国際法学会の合同研究会においては、世界の国際法史研究を代表する二人の権威であるユタ大学とアンギー教授および明治大学の大沼教授と深く議論を交わすことができ、本研究の意義について大いに得るところがあった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
予想外に学内の事務に関わることになり、モスクワへの長期出張を含む研究計画の予定通りの執行が叶わなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2013年8月から2014年4月まで学務から解放され、米国ワシントンのシンクタンク(Woodrow Wilson International Center for Scholars)でフェローとして研究に従事することが決まっている。そこでの研究テーマも国際法史に関わるものであり、その期間中に、本件研究計画についても進捗を図りたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
学内の事務・教務から解放される期間を生かして、報告・調査のための旅行を追加(さしあたり、11月のアジア国際法学会デリー大会での報告を予定)。
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