研究課題/領域番号 |
24520773
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研究機関 | 首都大学東京 |
研究代表者 |
鎌倉 佐保 首都大学東京, 人文科学研究科(研究院), 准教授 (60468824)
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キーワード | 荘園 |
研究概要 |
本研究課題の平安期荘園の存在形態と特質を明らかにするために、本年度は24年度にひきつづき平安期荘園関係史料の基礎データの集積をすすめデータベース作成をおこなうととtもに、史料学的研究および個別荘園の分析をおこなった。 平安期荘園関係史料データベース、平安期荘園データベースに関しては、『平安遺文』『貞信公記』『九暦』『吏部王記』『小右記』『権記』『御堂関白記』『春記』『範国記』『康平記(定家朝臣記)』『水左記』『後二条師通記』『帥記』『為房卿記』『長秋記』『殿暦』『永昌記』『兵範記』『台記』『玉葉』『吉記』『中臣祐重記』『三長記』『山槐記』等の確認、データ入力が終了した。その他『中右記』その他一部の史料について既存データベースの間違いの部分の確認が若干残っている。 個別荘園については、美濃国大井・茜部荘について荘園の領域の確定と負担構造のあり方の分析をおこない、論文にまとめた。そのほか栄山寺文書の史料分析を進めた。 また、荘園の領域の問題を明らかにするために、紀伊国の荘園の現地調査、越前国牛原荘の現地調査をおこない、史料分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
平安期荘園に関する史料の集積に利用した既存の公開データベースの情報には間違いも多く、確認に予想以上に時間を要したが、完成の見通しがついた。また個別荘園の分析についても、おおむね順調に進めることができた。
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今後の研究の推進方策 |
若干の作業を残した平安期荘園データベース、平安期荘園関係史料データベースを完成させる。そのためのデータ入力・史料調査補助として、前年度より繰り越した経費を研究補助者の人件費とする。 個別荘園の分析・研究をすすめ、実態解明のため必要な範囲で史料の原本調査、荘園現地調査をおこない、論文・報告書としてまとめる。
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次年度の研究費の使用計画 |
史料の調査においては写真の公開が進んでおり、ウェブ上での写真閲覧、また所蔵機関における写真帳の閲覧による調査が可能であったため、当初想定した写真現像代・印刷費を必要としなかった。 次年度使用額は、平安期荘園関係史料データベースの完成のためのデータ確認、整理のための人件費として使用する。
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