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2014 年度 実績報告書

19世紀英領ビルマの現地人官吏と植民統治体制についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520796
研究機関千葉大学

研究代表者

岩城 高広  千葉大学, 人文社会科学研究科(系), 准教授 (90312925)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード英領ビルマ / ミャンマー / 植民地 / 官僚制
研究実績の概要

本年度の研究計画は、収集した史料の分析により、(1)英国植民統治体制におけるビルマ人地方官吏の位置づけを制度的に明らかにすること、(2)地方官吏が、植民統治体制とどのような関係にあったのか、事例研究により考察すること、(3)国際ビルマ研究集会(International Burma Studies Conference 2014)に参加し、英領ビルマにおける現地人官吏の歴史的位置づけについて、本研究で得た成果を報告することであった。
(1)に関連して、2014年12月、史料調査・収集(ミャンマー国立公文書館)をおこなった。19世紀末、ビルマ南部の管区・県役所において作成された文書を中心に、この時期に実施された地方統治改革について調べた。それまでのサークル(circle)と呼ばれる統治・徴税単位が廃止され、より小規模なヴィレッヂ(village)を単位とする、ヴィレッヂ・システムが導入される経緯、ならびにサークルやヴィレッヂの統治を委ねられていたビルマ人官吏の動向を考察した。
(2)(3)に関連して、2014年8月、シンガポールで開催された国際ビルマ研究集会に参加し、「19世紀後半におけるビルマ人下級官吏の要求:内容、様式、植民統治行政にたいする意味」という題目で研究発表をおこなった。19世紀末、ビルマ南部において、サークル・レベルの地方官吏が、所属する県の知事にあてて提出した、諸種の申立(petition)の文書に着目し、それら文書から得た知見を報告した。昇進や昇給、異動などについての要求をさかんにおこなっていたことから、地方官吏たちが、植民統治体制の末端に位置しながらも、同時にその体制(上位の植民地権力)から利益をひきだそうと実利的に行動していたのではないかという点を指摘した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2014

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] Requests Submitted by Burmese Subordinate Officials in the Late Nineteenth Century: Contents, Format, and Their Significance to the Colonial Administration2014

    • 著者名/発表者名
      岩城高広(Iwaki Takahiro)
    • 学会等名
      International Burma Studies Conference 2014(国際ビルマ研究集会)
    • 発表場所
      Pan Pacific Hotel Singapore(パンパシフィック・ホテル、シンガポール)
    • 年月日
      2014-08-01 – 2014-08-03

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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