研究課題
基盤研究(C)
本研究においては、サファヴィー朝イランにおいて王権を支えた王のゴラーム集団の活動と、ハーッサ政策との関わりに注目して研究を進めた。その結果、「外部」からの積極的な人材登用の伝統の一方で、ゴラームの出身地に由来する「境域性」を明らかにした。特に、有力ゴラームの出身地の王権と帝国権力との関わりなど、ハーッサ政策の担い手が有していたアイデンティティの重層性について明らかにした。また、境域地域間の比較やハーッサをめぐる帝国権力とマイノリティ集団の関係性についての知見も深めた。
西アジア史・ユーラシア研究