研究課題/領域番号 |
24520816
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研究機関 | 龍谷大学 |
研究代表者 |
大内 文雄 龍谷大学, 文学部, 教授 (50103114)
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研究分担者 |
松浦 典弘 大谷大学, 文学部, 准教授 (80319813)
藤井 政彦 大谷大学, 文学部, その他 (10514333) [辞退]
戸次 顕彰 大谷大学, 文学部, その他 (50549540)
今西 智久 大谷大学, 文学部, その他 (60635374)
宮嶋 純子 関西大学, 付置研究所, 研究員 (80612621)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 東洋史 / 仏教史 / 戒律 / 経典目録 / 護法 / 三教論争 |
研究実績の概要 |
唐・道宣(596-667)は、唐初期の仏教が持つ様々な難題に、同時代人として取り組み、後世の戒律学・仏教史学へ甚だ大きい影響を及ぼしている。しかしながら従来は、史学や仏教学などに分断されて研究が進められていたため、多岐にわたる道宣の思想や著作活動の全体像が把握しにくいという問題があった。そこで本研究は、そうした道宣が遺した多種多様な著作群の全体像を把握し、道宣の思想と行動の跡を総合的に解明するため、それら諸著作に付されている前序・篇序・後序等の序文の読解作業を会読形式で行った。 これらは隋・唐代初期を代表する戒律学・歴史学・目録学また思想史に関わる、道宣自身によって述べられた序文等の現代語訳化の第一歩となる研究成果である。いずれも原漢文の釈文・訓読・訳文・語注の順に作成し、特に語注では仏典・中国古典・道宣著作などの用例を示すことによって意味の検討を行った。 平成24年から26年度、ならびに最終年度である27年度に作成が完了した訳注稿は、以下のとおりである。 平成24年~26年度『四分律行事鈔』序の一部・『四分律含注戒本疏』序・『四分律刪補随機羯磨疏』序・『四分律比丘尼鈔』序・『量処軽重儀』序・『釈門章服儀』序ならびに後序・『釈迦方志』序ならびに後序・『釈迦氏譜』序・『大唐内典録』序・『律相感通伝』序・『集古今仏道論衡』序・『広弘明集』総序ならびに弁惑篇序 最終年度(平成27年度)『広弘明集』帰正篇序・仏徳篇序・法義篇序・僧行篇序・慈済篇序・誡功篇序・啓福篇序・悔罪篇序・統帰篇序 なお、上記の訳注の成果は大内文雄編「道宣著作の研究―道宣著作序文訳注稿―」(『大谷大学真宗総合研究所研究紀要』第30号、2013)、同編「道宣著作の研究―道宣著作序文訳注稿(二)附・語彙索引―」(科学研究費助成事業研究成果報告書[研究代表者・大内文雄]2016)として刊行した。
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