研究課題/領域番号 |
24520839
|
研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
眞嶋 史叙 学習院大学, 経済学部, 教授 (90453498)
|
研究分担者 |
井田 靖子(菅靖子) 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (20312910)
大橋 里見 専修大学, 文学部, その他 (40535598)
新井 潤美 上智大学, 文学部, 教授 (70222726)
草光 俊雄 放送大学, 教養学部, 教授 (90225136)
田中 裕介 青山学院大学, 文学部, 准教授 (00635740)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | 消費文化 / 西洋史 / 国際研究者交流 |
研究実績の概要 |
平成26年度には、3年間の本研究プロジェクトの最終年度という位置づけから、消費文化史研究の研究調査成果を発表する場を設け、国際的な研究者間での意見交換を活発に行うことを目的として、国際シンポジウムを開催した。このシンポジウムでは、イギリスおよび合衆国より2名の著名な研究者を招聘し、日本人含め合計3名の基調講演者による講演を頂き、その他自由公募により9か国からの研究者が集い、総勢23名が消費文化史研究に関する自由論題報告を行った。9月上旬の3日間にわたる国際シンポジウムの中では、イギリスやヨーロッパの消費文化史を中心に、中国、中央アジア、南アフリカの交易の歴史に至るまで、近年のグローバル・ヒストリー隆盛の影響を受けて、幅広い地域を網羅する内容がみられた。年代も、古くは中世から、大航海時代の16・17世紀の交易、18世紀の消費社会の萌芽期、19世紀期のグローバルな取引の拡大、そして20世紀の大衆消費社会やマーケティングの話題にまで広がった。幅広い関心・テーマを取り込み、時代や地域を超えた共通性や変化を比較しながら検討することのできる、かつてない有益な機会となった。共通テーマとして、Moving Around: People, Things and Practices in Consumer Culture という消費と移動の問題をシンポジウムタイトルに掲げたおかげで、テーマの広がりとしてはグローバルな歴史の試みの一環で、長距離交易、人的交流、民族・文化の相克と相乗作用を軸に、有意義な相互関係を生み出すことにつながった。発表報告の内容は各自改稿して、平成27年3月に192ページの論文集にまとめ、印刷・配布を行った。前回の国際シンポジウムの基調講演を和訳し解説を付した論文集を、平成26年7月に刊行したこととも重なり、消費文化史研究の国内外での普及に貢献することができたといえよう。
|