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2012 年度 実施状況報告書

「登呂モデル」を活用・応用した日本列島初期農耕文化の復元的・比較考古学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24520856
研究種目

基盤研究(C)

研究機関静岡大学

研究代表者

篠原 和大  静岡大学, 人文社会科学部, 准教授 (30262067)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード登呂遺跡 / 登呂モデル / 初期農耕 / 農耕関連資料 / 復元水田 / 復元実験 / 実験考古学 / 比較考古学
研究概要

静岡清水平野における初期農耕形成モデル(「登呂モデル」)を「農耕社会の生産システム」および「農耕形成のプロセス」という視点からさらに具体化、立体化する目的で、以下の研究を行った。
1.登呂遺跡小区画水田での栽培実験を実施した。平成23年度までの実験実績をもとに、登呂遺跡復元水田を利用してイネの栽培実験をおこない、必要な記録・分析を行った。また、地点的に十分な生育が見られなかった等の知見にたいして原因等の考察を行った。
2.道具の製作と使用実験については、一部のデータを整理するとともに、道具の素材や必要な工具類を収集・購入し、製作実験を行う環境を整えた。しかし実験自体は十分におこなうことはできなかったので来年度以降に向けて実験環境を整えていくことにした。
3.「縄文/弥生移行期の植物資料と農耕関連資料」と題する研究会を開催し、自らは「静岡清水平野の事例から見た条痕文期の農耕」と題する報告を行った。また、ほかの報告者や参加した研究者との意見交換により、初期農耕に関する多くの知見を得ることができた。
4.農耕形成関連の遺跡・博物館等の視察としては、静岡県内の弥生遺跡の資料調査のほか、長野方面の資料調査、愛知県瓜郷遺跡の資料調査、秋田県地蔵田B遺跡の視察などを行うことができた。また、研究の基礎資料となる関係図書、調査報告書等を購入した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

本務の担当分野の教員が転出し欠員となったため、授業担当や学内事務、人事等で本務が極めて多忙となり、本研究課題に十分なエフォートを配分することができなかった。

今後の研究の推進方策

引き続き、静岡清水平野における初期農耕形成モデル(「登呂モデル」)を「農耕社会の生産システム」および「農耕形成のプロセス」という視点からさらに具体化、立体化するとともに各地の農耕関連資料と比較する研究を進める。
(1)引き続き登呂遺跡での栽培実験を行いながら、道具の製作、使用実験についても順次実施していく。
(2)現段階での構想にもとづき農耕の導入→定着→展開というプロセスの各段階を静岡清水平野の事例からモデル化する研究を進める。その成果について列島内外の農耕形成期との比較も含めて検討会を開催する。また、GIS を利用して、上記モデルを前提とした静岡清水平野の農耕の形成プロセスの可視化を検討する。
(3)引き続き国内外の農耕形成関連の史跡公園、博物館等へ出張して視察し、比較検討会をおこなう。25年度は、中華人民共和国(長江流域)および関西方面を対象とする。また、引き続き研究の基礎資料となる関係図書、調査報告書等を購入する。
(4)学会等において中間的な成果報告をおこない、専門家との議論を通じて研究の深化を図る。

次年度の研究費の使用計画

該当なし。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 学会発表 (1件) 備考 (1件)

  • [学会発表] 静岡清水平野の事例から見た条痕文期の農耕

    • 著者名/発表者名
      篠原和大
    • 学会等名
      考古学研究会東海例会
    • 発表場所
      静岡大学(静岡県)
  • [備考] 静岡大学人文学部考古学研究室

    • URL

      http://www.ipc.shizuoka.ac.jp/~jsksino/

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公開日: 2014-07-24  

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