研究課題
基盤研究(C)
研究期間中に発掘調査に参加し、地下式横穴墓から出土した古墳時代人骨を得た。これらの人骨の復元を行い、計測と観察を行った結果、これまで明確でなかった大隅半島の古墳時代人の形質に縄文人的要素が強いことが、分析の結果、明らかになった。これまでに地下式横穴分布域では、上顎の前歯部の舌側部に過度の摩耗痕のある人骨が報告されてきた。今回の研究でも、新資料1例に上顎前歯部唇側面の程度のひどい摩耗痕が認められた。地下式横穴墓から出土した人骨からDNA採取を試みたが、採取が困難なものもあり、親族関係の解明などの成果は得られなかった。
骨考古学