本研究は東日本大震災によって被災した水産業並びに水産加工業を、地域特性に即した形で復興させるための基礎的研究である。 福島県の水産業の復興にあたって大きな障害となっているのが、東京電力福島第一原子力発電所の事故に伴う放射性物質の流出である。このために、漁港や漁船などの復旧が終わった後も試験操業を実施するにとどまり、水揚げ量は震災前に比較して低水準にとどまっている。 水産業を復興させるためには水揚げ量の拡大とともに、単価の上昇が必要である。そこで、地域製品のブランド化に関する調査を行い、製品に対する信頼性を高めるためには、生産-加工-流通を通じた品質の確保が必要であることが明らかになった。
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