インド人移民の新たな集住地である東京都江戸川区において、新しいコミュニケーションツールであるインターネットを媒介にして、対面接触によるコミュニケーションを前提とした古くからの定住地(神戸市)とは異なる「自分達の場所」が再構築されている過程を調査した。この新しいコミュニティにおいて、インド人学校(東京都江戸川区・江東区・横浜市)・インド料理店・食材店・寺院(江戸川区)を新しく設立することによりアイデンティティがナショナルなものに回収されつつあることを検証した。以上をギデンズの近代性に関する理論を援用しながら、脱領域化と再領域化の概念を用いてまとめ、移民社会と空間に関する理論の再構築を行った。
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