経済の空間的・地理的側面に社会科学の様々な分野から関心が高まっている。地理学系の経済地理学に求められるのは、地理的な繊細さを持ちつつ特定の経験的過程を説明する一般的な方法論を磨くことである。本研究では、企業関係資料を独自のインタビューおよび民間調査機関などから得られるデータを活用し、輸送技術と生産技術の変化のもとで企業間の近接性に関するダイナミズムを技術‐組織(企業)‐領域(地域)を三位一体的にとらえることを試みた。経済地理学の方法論に関する研究成果を発表するとともに、テレビ産業の多層な空間スケールでの分業の変化や認知的距離の重要性について明らかにした。
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