研究課題/領域番号 |
24520903
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研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
古田 昇 徳島文理大学, 文学部, 教授 (30299333)
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研究分担者 |
中条 義輝 徳島文理大学, 文学部, 教授 (10124108)
川瀬 久美子 愛媛大学, 教育学部, 准教授 (40325353)
小林 郁典 徳島文理大学, 理工学部, 准教授 (90248328)
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キーワード | GIS / GPS / 地質ボーリング資料 / デジタルマップ / 図上演習 |
研究概要 |
昨年度の進捗状況を踏まえ、本年度は、徳島県、香川県、愛媛県から各地区を選定し、重点的に調査研究を進めた。 具体的には、徳島県徳島市・小松島市の臨海低地および、鳴門市の臨海小規模低地と、播磨灘臨海低地(淡路島を含む)の自然災害耐性度現地調査を実施した。また、香川県では、東讃地区および中讃地区の臨海部を中心に旧防潮堤の現況調査を行った。また、愛媛県では、今治地区の大縮尺地形図の入手とデジタル化を進めるとともに、肱川中・下流域、および宇和盆地、宇和島地区の既存資料調査とボーリング柱状図資料収集、また、八幡浜・保内・伊方地区の大縮尺地形図および地質ボーリング柱状図の資料収集を行い、一部解析を開始した。 また、現地自治体との連携では、徳島県美波町において、徳島県南部県民局、美波町役場、地元漁協、地区自治会さらには地域住民を交えて、臨海低地における避難行動の基礎調査と避難時における要介護者・要支援者の現況調査を図上演習形式で実施し、参加関係機関・関係地域住民の方々から貴重なアドバイスをいただいた。この成果は、最終年度において他の地区においても実施する予定としている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度当初に提供を受ける予定のデジタルマップ、オルソ写真等の基礎資料が到着しなかったため、研究対象地域におけるGISマップの作成精度が向上しなかったため、地質資料の収集の方に力点を移したことで、当該自治体等所有機関との協議が長引いた事が一つの要因である。しかしながら、年度後半になって、地質資料の収集等が少しずつ進展し、地形データは依然として未着であったものの、概要把握に努めたことで、解析が少しずつ進展している状況である。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年末から航空レーザーデータの提供依頼を再度行い、平成26年度当初、かかる資料の提供を受けた。これにより、遅延していた地形データの解析を鋭意進めることができることで、研究を一層強力に進めたい。また、昨年度収集してきた地質資料の解析を併せ進めることにより、地域の自然災害発生時の災害耐性マップの作成を推進することとしている。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究代表者により支出予定のPCのうち、データ解析用PCについて、スペック等、提供予定のデータ仕様を確認した上で購入する事としたため、次年度に繰越額が生じた。共同研究者の他大学機関においても同様の理由により、一部を次年度に繰り越した。さらに、大縮尺地図や地質資料などについて無償提供を受けることができた自治体が複数あったため、当初予定していた資料支出を軽減することができた為。 次年度は、航空レーザーデータをおよそ10TB程度提供を受けるため、処理用の大容量外部メモリを購入する必要がある。またこの解析のため、高性能PCを購入して処理作業を加速していく必要があり、データ提供を受けた段階で、必要スペック等を勘案して計画的に支出していくこととしている。
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