本研究では、現代インドにおいて急激に増えている「都市村落混住地域」(rurban、以下ラーバン)において、都市的な自律的モビリティと村落的な共同態的関係を接合した、新たな社会実践と空間構成のパターンがつくられる過程を明らかにした。ラーバンは、村落・都市・海外の間を循環する人、モノ、カネ、情報の動きを接合し、多元的な社会集団が混住する場であり、現代インドの社会的動態を探究するのに最適のフィールドである。本研究では、異質なものを媒介する<社会空間>という視点から、ラーバンにおける人とモノの配置秩序の構築過程を分析することによって、現代インドのグローカル化の動きを理解することを試みた。
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