研究概要 |
1、民法典における欠缺問題について、その補充方法としての類推適用に関する基本文献であるJan Schroeder, Zur Analogie in der juristischen Methodenlehre der fruehen Neuzeit(1997), in:ders., Rechtswissenschaft in der Neuzeit,2010,S.65-109を翻訳した。訳文は、他の研究者による同氏の他の論文の翻訳とあわせて、2013年度に出版される予定である。 2、民法典における擬制について、ドイツ民法典162条・オーストリア一般民法典での欠缺補充・ドイツ旧商法典396条などを素材にして、停止条件の故意による成就妨害における成就の擬制(日本民法130条)と故意による条件成就将来における不成就の擬制(最判平成6年5月31日民集48巻1029頁)とでは、擬制の実質が異なることの論証を試みた。 3、2011年のイーストリア一般民法典の施行200年を契機として刊行された論考を収集し、施行100周年でのキーワードであった「われわれの民法典の生命力」をめぐる100年後の議論状況を整理することを試みた。
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