通信放送法制は2010年に改正されたが、放送規律に改正前後で大きな変更はなく、憲法上問題だといわれてきた放送番組に対する内容規制(政治的公平や事実を曲げないなど)および大臣による監督の仕組みは維持された。先進国では番組規制をするにあたり、政府から独立した機関がその監督をしている。表現の自由の観点からは、大臣が監督するなら番組の内容を放送法で規律すべきではなく、放送事業者の自主的対応を尊重すべきである。もし番組内容を放送法で本格的に規律し、それを監督する機関を設置するなら、政府からの独立性を確保すべきである。これまで通りに近代法を和風に着こなすか、洋装に変えるのか自覚的選択が必要である。
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