本研究は、欧州の会計制度(特に連結会計制度)と法人税(特に企業結合税制)を対比させ、国際会計基準のEU加盟国各国での受容の度合いと法人税の課税標準の国際化の進展具合について、英・独・北欧を軸に比較研究を行ったものである。
会計制度については、イギリスが国際会計基準の国内法制化の先鞭を切ったのに対し、ドイツでは上場企業(その多くは多国籍企業である)と閉鎖企業(その多くは中小企業である)とを区別し、前者のみに国際会計基準を適用する方法を選択した。さらにその間に位置する北欧(スウェーデン)では、、会計基準の統一より、欧州委員会の出したCCCTB(統一法人課税標準)案について積極的であることがわかった。
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