研究課題
基盤研究(C)
本件研究においては、銀行取引に関連する刑事法の諸問題について、理論的な検討を加えた。特に重要な問題として、たとえば振り込め詐欺の被害金の払戻行為など、銀行預金の払戻行為が、いかなる限度で財産犯を構成するかについて検討を加えた。その結果、銀行に対する財産犯の成立を認めるためには、払戻行為が銀行の意思に反していることに加えて、払戻行為によって銀行に何らかの実質的な法益侵害性が生ずることが必要であるとの結論を得た。
刑法