研究課題/領域番号 |
24530070
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
高山 佳奈子 京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (30251432)
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研究分担者 |
山本 雅昭 静岡大学, 人文社会科学部, 教授 (30380124)
神例 康博 岡山大学, 法務研究科, 教授 (40289335)
松原 英世 愛媛大学, 法文学部, 教授 (40372726)
品田 智史 大阪大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 准教授 (60542107)
張 小寧 立命館大学, 公私立大学の部局等, 研究員 (60588408)
松宮 孝明 立命館大学, 法務研究科, 教授 (80199851)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 「国際研究者交流」中国 |
研究概要 |
(1)2012年6月23・24日に武漢大学(中国)で開催された刑法シンポジウム「社会の変化と法学の発展」に参加し、「資本市場の発展と金融・証券犯罪の規制」セッションにおいて、松宮(研究分担者)が報告「記号再生と強制執行妨害罪」を、また斉藤豊治(連携研究者)が報告「市場競争の激化と経済犯罪の規制――証券犯罪を中心に」を担当し、高山(研究代表者)が報告「企業不祥事と過失犯の成否」のコメンテーター、また張(研究分担者)が報告・討論の通訳を務めた。なお、このシンポジウムでは、中国だけでなく韓国・台湾・ドイツ・英国などからも報国があり、東アジアを中心とする各国研究者との学術交流を進めることができた。シンポジウム後、華東政法大学経済刑法研究所を訪問して情報交換を行った。 (2)2013年3月16・17日に華東政法大学で開催されたシンポジウム「日中クレジットカード犯罪の比較」に参加し、品田(研究分担者)・松宮・神例(研究分担者)が研究報告を行うとともに、中村悠人(研究協力者)がコメンテーター、張が通訳を務めた。シンポジウム後、蘇州大学を訪問して情報交換を行った。 (3)定例の研究会を2012年4月29日、7月14日、10月13日に実施し、共同執筆の教科書『新経済刑法入門』の改定に向けた研究報告・討論を重ねたほか、1月13日には会社法研究者である山田泰弘(研究協力者)を招いて講演「会社法改正と罰則の検討:商法学の視点から」を実施した。 (4)出版計画として、武漢大学シンポジウムの記録が中国で冊子化されているほか、日本でも雑誌「法律時報」小特集としての公刊を検討している。また『新経済刑法入門』改訂版は校正を終えており2013年度の初めに刊行予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初計画どおり、武漢大学シンポジウムでの研究成果発表が実現できた。また、当初計画では外国から研究者の招へいを行う予定であったが、華東政法大学との連携が予想以上に伸展したことから、単なる招へいではなくもう1つの国際シンポジウムが開催できた。その反面、中国以外からの招へいができなかったものの、武漢大学シンポジウムの機会に交流の進んだ韓国・台湾研究者とは、2013年度にさらなる国際共同研究の具体的な企画を実施することになった。 定例研究会での共同研究はおおむね予定どおりに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
これまでどおり、定例研究会を年3~4度開催する。 2013年度は、2012年度の武漢大学シンポジウムを契機として実現した中国・韓国・台湾・ドイツ研究者との交流をもとに、これら各国のメンバーが参加する経済刑法シンポジウムがドイツで開催される見込みであり、これに研究代表者・研究分担者が出席する予定である。またこれと別に、中国等の研究者を招へいして日本でミニシンポジウムを開催する。 いずれについても、内外で研究成果を単行本・雑誌特集等の形で公刊する。
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次年度の研究費の使用計画 |
2012年度とほぼ同様に、書籍等の物品費、シンポジウム・研究会参加のための旅費、および、講演謝金が主な支出となる。
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