研究課題/領域番号 |
24530079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岩手大学 |
研究代表者 |
宮本 ともみ 岩手大学, 人文社会科学部, 教授 (20361040)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 婚姻住居 / ドイツ家族法 |
研究概要 |
本研究は、婚姻共同生活を営むために必要な住居(以下、婚姻住居という。)をめぐる紛争について、民法の家族法領域のなかに固有の制度を整えているドイツ法と民法の家族法領域のなかに固有の制度が存在しない日本法との比較法的考察を行うことにより、婚姻住居利用に関する紛争対応を考える手がかりを得ることを目的としている。 上記の手掛かりを得るために、研究手法としては、ドイツおよび日本における婚姻住居利用に関する紛争を網羅的に拾い上げて、紛争処理の特色や動向を比較考察することとした。平成24年度の具体的な研究実施計画は、以下のとおりである。 1.前半は、婚姻住居をめぐる紛争を事件類型ごとに拾い上げて、件数の推移や時代の経過による紛争の特徴などに着目して概括的な分析を行い、その結果を論文にして公表する。また、夏の資料収集では、後半の研究にそなえて、日本法の婚姻住居をめぐる具体的な紛争(財産権にもとづく事件の裁判例)資料の網羅的な収集を中心に行う。 2.後半は、夏に収集した資料をもとにして事件類型ごとに分析を行い、その結果を論文にして公表する。また、冬の資料収集では、次年度前半の研究にそなえて、日本法の紛争資料(財産分与事件の裁判例)の網羅的な収集を中心に行う。 本研究は、ドイツ法と日本法との比較法的研究により最終目標を達成するものである。平成24年度および平成25年度前半は、日本における婚姻住居をめぐる紛争について、概括的な特徴および事件類型ごとの分析を行い、最終年度のドイツ法との比較法的考察の土台を形作ることが主な研究課題である。平成24年度前半の研究はほぼ実施計画どおり進んだが、後半の事件類型ごとの分析およびその公表が遅れ気味である。できる限り平成25年度前半のうちに平成24年度後半分の遅れを取り戻して、比較法的考察をするための日本法分野の土台を完成させたいと考えている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
平成24年度7月までは当初の研究計画以上に進展していたために、本研究とは異なる課題について秋の学会報告(11月3日)を予定した。学会報告をしても本研究は実施計画どおりに進めることができると想定していたが、学会報告準備に大幅に時間を割くこととなったばかりでなく、学会報告後の執筆準備にも時間を費やすこととなった。そのために、後半の実施計画がやや遅れてしまった。
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今後の研究の推進方策 |
平成25年度の具体的な研究実施計画は、以下のとおりである。 1.前半は、前年度冬に収集した資料をもとにして日本の婚姻住居をめぐる財産分与請求権(民法768条)にもとづく紛争を分析し、その結果を論文にして公表する。夏の資料収集では、後半の研究にそなえてドイツ家族法の関連資料(離婚後の紛争に関する裁判例)の網羅的な収集を中心に行う。 2.後半からは、ドイツにおける紛争の分析に入る。ドイツでは、婚姻住居をめぐる利用関係については、制度上、別居時および離婚後の紛争ごとに固有の対応が行われている。したがって、別居時の紛争と離婚後の紛争とを分けて、平成25年度後半は、より長期にわたり運用されてきた離婚後の婚姻住居利用をめぐる紛争について分析を行い、その結果を論文にして公表する。冬の資料収集は、次年度の研究にそなえてドイツ家族法の関連資料の収集(別居時の紛争に関する裁判例)を中心に行う。 とはいえ、平成24年度後半に計画していた論文作成および資料収集が遅れ気味なので、平成25年度8月頃までに遅れを取り戻すように努め、その後、平成25年度の研究実施計画に入っていきたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度の研究費として、39,908円がある。これは、主に平成24年度後半に計画していた資料収集および資料整理を予定どおりに実施できなかったために、そのために使用する予定であった旅費および謝金が余ったものである。できる限り平成25年度前半のうちに平成24年度後半分の遅れを取り戻したいと考えているので、遅れている分の資料収集および資料整理のための旅費および謝金に使用する計画である。
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