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2014 年度 実績報告書

企業結合関係における利益相反取引規制・競業規制のあり方

研究課題

研究課題/領域番号 24530088
研究機関京都大学

研究代表者

北村 雅史  京都大学, 法学(政治学)研究科(研究院), 教授 (90204916)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード会社法 / 取締役 / 利益相反取引 / 企業結合 / 株主の保護 / 会社債権者の保護
研究実績の概要

平成26年度は本研究課題の研究期間の最終年度であるため、これまでに積み重ねてきた研究の取りまとめとして、①利益相反取引に関する取締役の規律づけ、②企業結合関係についての親会社・子会社の株主保護法制のあり方、③会社分割における債権者保護のあり方、についての成果発表等を行った。
利益相反取引に関する取締役の規律づけに関して、平成25年度に実施した研究を発展させ、利益相反取引に関与した取締役の任務懈怠責任に関する論文を公表した。同論文では、自己のために会社と直接取引を行った取締役の責任について、民法改正による債務不履行責任の規制の修正にも配慮して、責任の性質と損害の関係について、当該責任を無過失責任とする解釈を再確認した。また、この責任に関する会社法428条の解説を「会社法コンメンタール」に掲載した。
親子会社関係における親会社と子会社の利害調整については、平成26年6月の会社法改正に関連して、親会社株主の保護に関する論文を公表した。そこでは、多重代表訴訟制度、親会社による子会社株式の譲渡についての親会社株主の関与、企業集団における内部統制システムの見直しに重点を置いて検討した。このほか、親子会社間の利益相反関係等を考慮した社外取締役要件の修正等に関して、改正内容の紹介・検討を大阪弁護士会や大阪商工会議所での講演会等で行った。
会社分割のおける債権者保護のあり方の検討は、会社法改正のための議論を踏まえて、平成25年度より本研究課題の一部として検討を進めたものである。これについても、詐害的会社分割におけるいわゆる残存債権者保護など改正会社法に含まれる会社分割関連の債権者保護制度について検討し、論文を公表した。また、これに関する講演等も実施し、研究成果を広く発信した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 親会社株主の保護2015

    • 著者名/発表者名
      北村雅史
    • 雑誌名

      法律時報

      巻: 87巻3号 ページ: 37-42

  • [雑誌論文] 会社分割等における債権者の保護2015

    • 著者名/発表者名
      北村雅史
    • 雑誌名

      金融・商事判例

      巻: 1461号 ページ: 102-109

  • [図書] 会社法改正の潮流2014

    • 著者名/発表者名
      家近正直、今中利昭、北村雅史、今川嘉文、金田充広、村中徹、上田真二、田邊光政、吉本健一、野田照久、洪済植、伊藤吉洋、高橋英治、高島志郎、阿多博文 他
    • 総ページ数
      486(35-54)
    • 出版者
      新日本法規
  • [図書] 会社法コンメンタール第9巻2014

    • 著者名/発表者名
      岩原紳作、片木晴彦、砂田太士、山田純子、田中亘、伊藤靖史、野村修也、森本滋、落合誠一、黒沼悦郎、北村雅史、吉原和志
    • 総ページ数
      438(326-337)
    • 出版者
      商事法務

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公開日: 2016-06-01  

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