本研究は,不動産登記法(平成16年法律第123号)の現在直面している諸問題に関して,理論ならびに実務の二つの側面から検討を加えるものである。同法に関しては,現行法制定後,種々の問題が顕在化しているにもかかわらず,学者による理論面での研究がほぼ停滞している状態であり,他方,実務も一定の方向性を見出せないまま迷走を続けている。かかる状況に対して,一方では学術的側面において法の運用に関する理論的支柱を与え,他方,登記実務に関しても明確な指針を提示することを研究目的とし,その成果を同法の運用に反映させるための具体的な方法論としては,コンメンタール・専門的教科書・入門書の3種の書籍を刊行する。
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