本研究では、もっぱら会計学の分野の問題として論じられてきたIFRS導入の意義と効果について、会計学におけるこれまでの論議を整理しなおしたうえで、改めて会社法上の視点から、その問題となりそうな課題について検討を行ってきた。特に、開示規制の強化、および分配規制の実効性、有効性、法的的確性が損なわれることに伴う取締役・会計監査人等の責任の在り方と、法規制の整備の必要性について検討を行った。 なお、比較法的見地から、独自のスタンスを採用する中国、独自の基準を国内にあてはめているフランスとの比較研究を行った。
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