最終年度には、研究対象国のうち、主にドイツについての執筆を中心に実施してきた。具体的には、ドイツ連邦議会議員の選挙における候補者擁立過程の分析、および当選後の連邦議会議員の連邦議会・連邦政府内での昇進過程の分析をまとめた。本研究との関連では、ドイツ連邦共和国(西ドイツ)建国以来の行政府エリート(首相・閣僚・政務次官)の社会的特徴や、連邦政府内での昇進のメカニズム、出身政党との関連などを考察することができた。 同箇所の成果は、平成26年度の早稲田大学大学院政治学研究科に提出した博士資格請求論文「ドイツの政党の政治エリート輩出機能」の一部として発表した。また都道府県選挙管理委員会連合会発行の雑誌『月刊・選挙』に6回にわたって、関連論文「ドイツの選挙制度と選挙過程」を発表した。 また2014年10月15日(早稲田大学)の日本政治学会総会・研究会にて、分科会報告「ドイツの政治資金」を発表した。 しかしながら、本研究で課題としていたイギリス・日本との比較を十分に行うことはできなかった。これら両国については、資料収集を終え、分析作業を行っている最中であるため、近々にまとめあげ、何らかの形で発表する予定である。
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