冷戦期バチカンが国際政治に与えた影響、特に冷戦期以前から反共産主義をかかげていたバチカンが、米国や欧州の冷戦のイデオロギーの拠り所となったかどうか、特に米国による欧州の共産主義や共産党への介入などについてバチカンがどの様に関わったかを明らかにした。バチカン秘密文書館や国務省の文書館の史料や米国議会図書館の米大統領の個人特使としてバチカンに派遣されたマイロン・テーラーの手紙などの資料調査を行った。研究成果として単著『バチカン近現代史』を2013年に出版、またその他の数点の論文の刊行や学会発表で、冷戦時代以前からの一貫して反共産主義のバチカンが冷戦時代に構築した米国との密接な関係を著した。
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