研究課題/領域番号 |
24530176
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研究機関 | 国際基督教大学 |
研究代表者 |
毛利 勝彦 国際基督教大学, 教養学部, 教授 (00247420)
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キーワード | グローバル・イシュー / 地球環境ガバナンス |
研究概要 |
地球環境ガバナンスの制度化の行方について、ミランダ・シューラーズ教授(ベルリン自由大学)にヒアリング調査を実施した。Rio+20会議以降の動向については、ハイレベル政治フォーラムが新設されたものの、かつての世界環境機関構想などの制度化に向けたモメンタムはない。今後の持続可能な開発目標(SDGs)策定とそれに対応した制度化が必要である。混迷する気候変動交渉については国際的な対立構造は変わっていない。その一方で、2002年ヨハネスブルグ会議以降にもともと民間シンクタンクのアイデアから制度化が実現した国際再生可能エネルギー機関のように制度化が進展した例もある。また、2013年は水銀に関する水俣条約が成立した外交会議があったので、有害物質をめぐる国際制度として水俣条約に焦点をあてた事例研究を行った。これらの地球環境交渉の動向について日本国際政治学会で報告した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
地圏をめぐる地球環境ガバナンスの制度化として、アフリカ諸国を中心とする砂漠化レジームについての調査は十分に進んでいないが、他は順調に進展している 。
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今後の研究の推進方策 |
2014年度は気圏と水圏をめぐる地球環境ガバナンスの制度化については引き続き先行研究レビューや動向分析を進めるが、2015年度に開催される気候変動枠組み条約締約国会議と同年の世界水フォーラムに向けたプロセスで当初の研究目的の達成を目指したい。また、2014年度は地圏をめぐる地球環境ガバナンスについて、砂漠化レジームや森林レジームの動向について環境NGOなどの専門家のヒアリングを進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
2014年度に少なくとも2回は国際会議(ドイツ、北米)で研究成果を報告する予定のため、海外出張旅費の次年度使用が必要。 2014年8月にドイツ・フランクフルトでの世界国際関係学会、2014年10月にアメリカ・ニューヨークでのカーネギー倫理国際関係協議会に参加予定。
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