中国の台頭に伴い、中国の影響力は太平洋島嶼国にも浸透するようになった。太平洋島嶼国への接近は比較的最近の動向であり、アメリカ、日本、あるいはオーストラリアなど西側諸国が懸念しているほど、太平洋島嶼国に対する中国の影響力は極めて限定的であるといえよう。 政治的、経済的、軍事的な考慮から、中国は太平洋島嶼国との関係強化に動いた。台湾問題、地球温暖化問題、経済関係は中国と太平洋島嶼国の関係を左右する重要な要素として働いていた。そして中国は米軍に対する戦略的拠点の確保、衛星・弾頭ミサイル追跡・監視基地の再構築に力を入れているが、太平洋島嶼国との軍事関係の構築はまだ動き始まったばかりであるといえる。
|