研究実績の概要 |
本研究の最終年度となる2014年の研究実績は以下の通りである。 第一に、研究成果の公開については、一部を英語で発表することができた。2013年に龍谷大学アフラシア研究所で発表した論文をもとに、Kosuke Shimizu & William S. Bradley (2014), Multiculturalism and Conflict Reconciliation in the Asia-Pacific: Migration, Language and Politics (Basingstoke: Palgrave)の中の"Female Domestic Workers on the Move: Examining Global Householding and Global De-Householding in Today's World"を執筆した。これは、Palgrave Macmillan社からオープンアクセスの形式で公表されている。また日本語での成果発表については、現在、単著の執筆中である。 加えて第二に、研究成果を広く一般にも開示・提供するために、市民向けの公開講義も開催した。2015年1月に六角橋教会(横浜市)において、「家事・介護・看護―女性移住労働者を中心に外国人人材の受け入れと活用を問う」という題で講義をおこない、100名を超える参加者があった。 海外での調査では、2015年2月に1週間程度の時間をかけて、連合王国公文書館およびオックスフォード大学移民政策研究所で資料収集を行った。その際、オックスフォード大学において、EUおよびドイツにおける高度人材をめぐる受け入れ政策の運用について、Hartmut Mayer博士にインタビューをすることができた。最新の知見の提供を受け、今後の研究の進展に大きく寄与すると考えている。
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