研究課題/領域番号 |
24530212
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 立命館アジア太平洋大学 |
研究代表者 |
鈴木 泰 立命館アジア太平洋大学, 国際経営学部, 教授 (00350752)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 国際情報交換 / インドネシア / バングラデシュ |
研究概要 |
今年度は、イスラム金融仲介様式における各経済主体(預金者、イスラム金融機関、借り手、金融監督機関)が有する投資・審査インセンティブと制裁メカニズムを、文献調査を中心に整理するとともに、その実効性および問題点を洗い出し、諸仮説を立てること。および、データ収集を開始するとともに、インドネシアでの現地調査を開始することを計画していた。2012年8月にインドネシア大蔵省および現地イスラム銀行を往訪し、データを収集するとともに、インタビューを行った。加えて、次年度に予定していたバングラデシュにおけるイスラム銀行訪問を前倒しで行い(2012年9月)、複数のイスラム銀行審査担当者とのインタビューを行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
インドネシアにおけるイスラム銀行とのインタビュー結果については、不確実性を巡るイスラム金融の捉え方と、ポスト・ケインズ派との捉え方の相違を分析した論文を作成し、International Journal of Islamic and Middle Eastern Financeで査読を受け、2013年8月に発表予定となっている。バングラデシュにおけるデータ収集、インタビュー結果を踏まえた論文については現在執筆段階に入っている。 加えて、2012年9月に出版した著書「日本の立ち位置を考える」の第4章において、イスラム金融におけるインセンティブとサンクションメカニズムの分析を発表した。
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今後の研究の推進方策 |
インドネシアにおけるイスラム銀行の審査手法のヒアリング調査については、引き続き行うとともに、マレーシアにおけるイスラム銀行のヒアリング調査に着手することを予定している。インドネシアでのデータ収集(各イスラム金融機関の資産負債状況、収益状況、シャリア遵守監視委員会の役割や国際基準への標準化等)、現地関係者のヒアリングを本格化させたい。仮説検証のmethodologyの妥当性について中間レビューを行い、必要に応じ、インタビュー対象や項目を見直すことを予定している。
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次年度の研究費の使用計画 |
インドネシアおよびマレーシアにおける現地調査を予定している。また、論文作成およびデータ処理の便宜・向上をはかるため、プリンターおよびハードディスクの増強を予定している。
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