研究概要 |
インドネシアでのデータ収集(各イスラム金融機関の資産負債状況、収益状況、シャリア遵守監視委員会の役割や国際基準への標準化等)、現地関係者のヒアリングを本格化させるとともに、予定を早め、バングラデシュにおけるデータ収集、現地調査に着手、本格化させた。2013年度に発表した、バングラデシュ・グラミン銀行に見られるマイクロファイナンス金融仲介様式との比較分析(下記1)、および、イスラム金融取引に見られるガラール(Gharar)の禁止原則(不確実性の高い取引・契約の禁止)を、ポスト・ケインズ派理論から、どのように解釈できるかの研究(下記2)を通じ、イスラム銀行の審査・金融仲介様式に見られる構造的特徴が明らかになってきている。なお、下記(2)の論文は、Emeraldジャーナルより、Commended Paper of 2013として表彰を受けた。 (1) Suzuki Yasushi, Munim Barai and Sohrab Uddin, 2013. Islamic Banking and the Grameen Mode of Microcredit in Bangladesh: An Institutional Comparison, Contemporary South Asia, Vol. 21, No.4, pp. 413-28.(査読有) (2) Suzuki Yasushi, 2013. A Post-Keynesian Perspective on Islamic Prohibition of Gharar, International Journal of Islamic and Middle Eastern Finance and Management, Vol. 6, No.3, pp. 200-10.(査読有)
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