平成24年から26年の3年間の研究期間の最終年度として,これまでボウレイの統計学・経済学方法論をとりあげたものをもとに,本研究の主題である「ボウレイ研究」として,彼とマーシャル経済学の継承と展開を行った。 平成26年度は,5月29日-31日スイス・ローザンヌ大学で開催されたヨーロッパ経済学史学会年次大会(European Society for the History of Economic Thought)において,'A Study of Methodology on Arthur Lyon Bowley and Alfred Marshall’という報告を行った。同名タイトルの原稿をOsaka Prefecutre University Discussion Paper New Series No.2014-2 (March 2015)において発表を行った。また同論文に対して,海外の研究者からコメントをもらっているので,現在,同論文を加筆修正中である。 昨年出版された柳田芳伸・諸泉俊介・近藤真司編著『マルサス ミル マーシャル-人間と富の経済思想』(昭和堂,2013年11月)の合評会が8月29-30日に尾道大学で,近代経済学史研究会・経済思想史研究会が主催で開催され,マーシャルの方法論を中心に報告を行った。 マーシャルの経済学のボウレイやケンブリッジ学派における継承関係について,12月14日に大阪府立大学I・siteナンバで開催されたケインズ学会において,「マーシャルにおける知の創造と継承」というタイトルで報告を行った。この報告をもとに,ボウレイとマーシャルの継承関係に関する論文を作成する予定である。 今後,上記の研究の成果を論文に作成し,内外の学会誌で発表を進めていく準備を進めていく予定である。
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