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2014 年度 実績報告書

非定常性に関する統計的逐次検定と変化点探索について

研究課題

研究課題/領域番号 24530226
研究機関横浜国立大学

研究代表者

永井 圭二  横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 教授 (50311866)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード自己回帰過程 / 分枝過程 / 統計的逐次探索 / 変化点問題 / 停止時刻 / 統計的意思決定論 / 局所漸近正規 / 局所漸近最適性
研究実績の概要

本研究では、連続時間での確率過程のパラメータに関して、停止時刻を用いた逐次検定と逐次変化点探索を考え、動作特性と最適性の一般理論を確率解析の手法を用いて確立した。そしてその応用として、以下の3つの離散時間モデルの逐次的問題を考えた。
(i) 高階自己回帰モデルの単位根の統計的逐次検定
(ii) 定常から非定常へ変化する自己回帰モデルの統計的逐次探索
(iii) 多次元分枝過程の臨界性に関する統計的逐次検定
内容を簡単に述べると、確率過程の観測値が刻一刻と与えられる状況を考え、もっとも十分な情報量を持ったFisher 情報量と呼ばれる統計量がある閾値に達しときサンプリングを停止し、その時刻でt統計量を用いて検定を行うということを考えた。このとき、帰無仮説は定常と非定常の境目である、臨界点とする。対立仮説は、Fisher 情報量の水準を決める閾値を大きくしたとき、帰無仮説に近づく局所対立仮説を考えた。ただし、対立仮説は、定常な状態から帰無に近づけてもよいし、爆発の状態から帰無に近づけてもよいとした。このとき、t 統計量は、閾値を大きくしたとき、帰無でも、局所定常でも、局所爆発でも漸近正規性を持つことがわかった。このことにより、検定のパワーも簡単に計算できることが示された。また、局所漸近正規性(Local Asymptotic Normality;LAN)が成立することより、局所対立仮説の下での漸近正規性が導かれた。LAN の性質によりこの検定方法が局所漸近的に最適な検定(すなわちオオカミ少年でない)ことが分かった。さらに、停止時刻の漸近的な期待値や分散はMathematica などの数式処理ソフトで計算可能となった。数値計算の結果を見るとシミュレーションと対比して良好であった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2014

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件、 謝辞記載あり 2件)

  • [雑誌論文] Sequential unit root test for AR(p) process2014

    • 著者名/発表者名
      K.Nagai and Y, Xu
    • 雑誌名

      横浜国立大学国際 社会科学研究科, 博士(経済学)学位論文, Xu Yun (許贇)

      巻: 国社博甲第245 号 ページ: 36-50

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり
  • [雑誌論文] Sequential multiple unit root test for AR(p) process2014

    • 著者名/発表者名
      Y. Xu and K.Nagai
    • 雑誌名

      横浜国立大学国際 社会科学研究科, 博士(経済学)学位論文, Xu Yun (許贇)

      巻: 国社博甲第245 号 ページ: 51-61

    • 査読あり / オープンアクセス / 謝辞記載あり

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公開日: 2016-06-01  

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