研究課題/領域番号 |
24530234
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研究機関 | 法政大学 |
研究代表者 |
菅 幹雄 法政大学, 経済学部, 教授 (50287033)
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研究分担者 |
宮川 幸三 慶應義塾大学, 産業研究所, 准教授 (00317281)
森 博美 法政大学, 経済学部, 教授 (40105854)
宮内 環 慶應義塾大学, 経済学部, 准教授 (80209858)
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キーワード | ビジネスデモグラフィー / ビジネスレジスター / 経済センサス |
研究概要 |
本年度は国際学会での発表を1回、国際ワークショップを2回、海外調査を1回、国内研究集会を2回開催した。①香港で開催された国際統計学会(ISI)において菅幹雄が日本の労働力調査のミクロデータのオーダーメード集計によって作成したビジネスデモグラフィーについて報告を行った。②イギリス統計局のアンドリュー・セイジ氏およびフランス統計局ブライオン・フィリッペ氏を招聘し、ビジネスレジスターに関する国際ワークショップを2013年7月22日に法政大学市ヶ谷キャンパスにおいて開催した。次にアメリカセンサス局のシリン・アーメド氏、ブランディー・ヤーボロー氏、ジェニー・トーマス氏を招聘し、経済センサス、ビジネスレジスター、エディット・アンド・インピュテーションに関する国際ワークショップを2014年2月18日に法政大学市ヶ谷キャンパスにおいて開催した。③9月にはイタリア統計局に対するインタビュー調査を実施した。調査には菅幹雄、森博美、宮内環が同行した。その結果、イタリア統計局におけるビジネスデモグラフィー構築が欧米諸国でも最も進んでいることを知り、大変に驚くとともに、その具体的な方法をより詳細に明らかにすることが有益であると思われた。④実証研究については、宮内環が中心となり、フインランド統計局より入手したビジネスレジスターのミクロデータの解析が進められた。非常にきれいなデータであることが確認され、宮内環がインピュテーション、菅幹雄が企業組織構造、宮川幸三が緯度経度情報と各自分担して解析を進めていった。また、菅幹雄、森博美は総務省統計局と共同で統計研修所において、事業所・企業統計調査及び経済センサス基礎調査のミクロデータから愛知県のビジネスデモグラフィーの試算を行った。さらには森博美は八王子市のタウンページを用いた、ビジネスレジスターを構築し、それを用いたビジネスデモグラフィーの分析を行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初の計画通り、国際ワークショップ及び海外調査を順調に開催し、欧米諸国のビジネスデモグラフィー及びその基盤となるビジネスレジスターの情報を詳細に入手できている。 実証研究については、フインランド統計局より入手したビジネスレジスターのミクロデータの解析、事業所・企業統計調査及び経済センサス基礎調査のミクロデータから愛知県のビジネスデモグラフィーの試算が進められた。また香港で開催された国際統計学会で報告するなど、成果の公表も進めた。
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今後の研究の推進方策 |
1.欧米諸国で最も進んでいることが判明したイタリア統計局のビジネスデモグラフィーを明らかにするために、イタリア統計局員を日本に招聘し、国際ワークショップを開催する。 2.フィンランド統計局のビジネスレジスターのミクロデータを用いた分析結果をまとめ、フィンランド統計局員との研究会を開催する。 3.事業所・企業統計調査及び経済センサス基礎調査、活動調査のミクロデータから日本全体のビジネスデモグラフィーの試算を進める。
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次年度の研究費の使用計画 |
あごの中の腫瘍を摘出する手術を昨年夏に行った。その療養に時間がかかったため、購入する資料の選定を行う時間がなかったため。 2014年度、経度、緯度情報を用いたビジネスデモグラフィーの空間分析のためのソフトウェア購入にあてる。
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