研究課題/領域番号 |
24530237
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪学院大学 |
研究代表者 |
松木 隆 大阪学院大学, 経済学部, 准教授 (60319564)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 非定常パネルデータ / 単位根 / 共和分 / 多重検定 |
研究概要 |
本研究の目的は、非定常パネルデータに含まれるI(0)系列を特定する新しい検定手法(Hanck(2009)、Moon and Perron(2010)らの逐次多重検定、Kapetanios(2003)、Smeekes(2010)らのsequential検定など)について、それらの検定のパフォーマンスの評価と検定精度の向上を目的とした改良及び拡張を行うことである。特に、本研究ではパネルデータを構成する系列間に相関などの従属性(cross sectional dependence)が存在する場合を主な考察対象としている。平成24年度は、関連研究の整理及びモンテ・カルロ・シミュレーションを用いた手法の精度評価を行った。特に、検定手法の精度評価に関しては、Augmented Dickey-Fuller検定などの単一時系列を対象とする検定と分析対象検定との検定パフォーマンスの比較や、現実データに起こりうる問題(経済構造変化がデータに存在する場合)を中心に考察を行った。得られたシミュレーション結果の一部は、”Stationarity of Asian real exchange rates: An empirical application of multiple testing to nonstationary panels with a structural break” Economic Modelling, December, 2012(共著)の一節において既に発表されている。また、考察対象手法の拡張の試みの一つとして、非線形性を持つデータに対する適用も行った。ここでは非線形なpairwise cointegrationを対立仮説としており、実証分析における実用性は高いものと思われる。今後はこのような共和分関係も一部研究対象に含めつつ進めていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
交付申請書の研究計画に沿う形で研究が進行していると考える。本年度中に計画されていた関連研究の調査及び整理は終了し、また既存手法の検定精度の評価についても、ある程度予想したような結果を得ることができ、その一部は論文で既に発表した。
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今後の研究の推進方策 |
基本的に交付申請書の研究計画に沿う形で研究を進めていく予定であり、ほぼ変更点はないと思われる。本研究では、単位根の存在有無を扱う検定手法を主な考察対象としているが、時間的余裕があれば、一部の共和分関係にまで広げていくことも視野に入れたいと考えている。
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次年度の研究費の使用計画 |
次年度繰越分については、一部次年度請求分と合算して、英語論文の校閲料として使用する予定である。
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