研究課題/領域番号 |
24530238
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研究機関 | 北海道教育大学 |
研究代表者 |
加藤 晃 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (70177426)
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研究分担者 |
飯田 隆雄 札幌大学, 地域共創学群, 教授 (00193136)
岡村 誠 広島大学, 社会(科)学研究科, 教授 (30177084)
武者 加苗 札幌大学, 地域共創学群, 准教授 (60614980)
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キーワード | 応用一般均衡分析 / 地域産業連関分析 / 地域資金循環分析 |
研究概要 |
地域産業連関分析:学術論文1点、学会発表3点(うち、国際会議1点、全国大会2点)、その他、1点。なお、学会発表:the 7th Annual Conference of the American Association of Wine Economists AAWE in Stellenbosch(South Africa.) (June 26-29, 2013) (論文受理)は行わなかった。学術論文、学会発表(国際会議)は、国際・国内地域間産業連関表の開発、分析にかかわるもので、研究水準も高く、対象としている地域間交易の果たしている役割を考えると、研究としてきわめて価値があるものである。他2点の学会発表のうち1点は、パーソナルファイナンスと北海道のワイン産業振興策と6次産業化を対象にしたもので、テーマとしてユニークである。また、他の1点は、供給側からパーソナルファイナンスと日本のGDPを分析したもので、分析としてユニークである。 地域資金循環勘分析&応用地域一般均衡分析:北海道資金循環勘定表作表ファイル・シート(Excel file)を研究協力者から提供して頂いている。また、一般均衡分析に耐え得る「首尾一貫したデータ・セットCDS」を作成するための、「経済主体別受取・支払勘定表」編集シート(Excel file)を研究協力者から提供して頂いている。 その他:日本経済政策学会国際会議 (Sapporo University, October 26 - 27 2013)、パネルの Ch. & Mod. 及び、プログラム委員及び、運営委員をつとめた。また、改定SNA データをできる限り加工・集計せずに一般均衡モデルの理論フレームに対応させ、パラメータを推計し、データを再現するプロトタイプ・モデルを構築する方法を提示した。(研究協力者)
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
地域産業連関分析:おおむね順調に進展している。理由は:地域間交易に関する研究(国際・国内地域間産業連関表の開発、分析)が順調に進んでいること、産業連関分析を用いた研究がかなり蓄積していること、「経済波及効果の簡易分析ツール」が、公開方法の技術的なことをのぞくと、いつでも、公開可能であることがあげられる。但し、マクロモデルに基づいた地域産業連関分析は、本来あるべき姿であるが、できていない。 地域資金循環勘分析&応用地域一般均衡分析:やや遅れている。理由:応用一般均衡分析AGE、(あるいは計算可能な一般均衡分析CGE)の分析フレームは、①統計上のフレーム、②理論的分析フレーム、③シミュレーション・フレームの3 つから構成されており、概ね、平成24~26 年度の3 カ年の研究計画の進展と連動している。したがって、作業スケジュールは、概ねH24 年度①⇒H25 年度②⇒H26 年度③の順ではあるが、実際の作業は、毎年、重点の置き方は違うものの、①⇔②⇔③の作業を繰り返すこととなる。しかし、①統計的フレームの枠組みの中で、欠けている資金市場のデータの推計が遅れている。これについては、研究協力者よりご提供頂いた、北海道資金循環勘定表作表ファイル・シート(Excel file)を使って、早急に、欠けている資金市場のデータを推計する。これで、欠けている「経済主体別受取・支払勘定表」編集シート(Excel file)の経済主体別資本調達 ・ 金融取引を埋めることができれば、SNA-IO 表が無いので、生産部門は1部門に「統合」されている状態のままであるが、研究期間内に、「資金循環」を「地域CGE(AGE)モデル」に組み込み可能な分析フレームを提示することができる。
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今後の研究の推進方策 |
今後の研究の推進方策 地域産業連関分析:順調に進んでいる地域間交易に関する研究(国際・国内地域間産業連関表の開発、分析)をまとめることと、蓄積している産業連関分析を用いた研究は公開すること、公開方法の技術的課題を解決し、「経済波及効果の簡易分析ツール」を公開すること、そして、地域間交易係数の推計-ノンサーベー法-についても、地域にとって欠くべからざるものであるだけでなく、使い勝手の意味からも、研究を継続する。但し、マクロモデルの開発は止める。 地域資金循環勘分析&応用地域一般均衡分析:早急に、研究協力者よりご提供頂いた、北海道資金循環勘定表作表ファイル・シート(Excel file)を使って、北海道資金循環勘定表を作表する。これで、欠けている「経済主体別受取・支払勘定表」編集シート(Excel file)の経済主体別資本調達 ・ 金融取引を埋める。交付申請書では、各制度部門の運用商品バスケット、調達商品バスケット(フロー)から、各制度部門の究極の運用総額、調達総額(フロー)求める、資金循環分析(金融連関分析)によって、(これについても、北海道資金循環勘定表を作表することが不可欠であるが、)制度部門別資金調達勘定金融取引を求めることを考えていたが、この手順は、止める。そして、研究期間内に、「資金循環」を「地域CGE(AGE)モデル」に組み込み可能な分析フレームを提示する。
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次年度の研究費の使用計画 |
昨年6月に予定していた、学会発表:the 7th Annual Conference of the American Association of Wine Economists AAWE in Stellenbosch(South Africa.) (June 26-29, 2013) (論文受理)に係わる出張が、学事日程などにより中止となったため、旅費として支出する予定額が残ったもの。 研究成果の公開のために支出する。費目は、旅費やその他となる。なお、研究成果の公開には、「経済波及効果の簡易分析ツール」の公開もできるだけ含めたいと考えている。
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