本研究では、日本の輸出のうちサプライチェーンに関連の深い機械類を中心に分析した。カテゴリー別にみると、品目数では一般機械が多いが、輸出金額ベース(2010年)では、自動車等の輸送機械85.5%と圧倒的である。今回、極めて短期間でほぼ正常な生産に戻せたのは、自動車産業で会社の壁を越えた協力関係が構築できたことがある。しかし、震災による輸出減の主たる要因として海外の需要要因も大きい。 次に長期の影響について分析すると、①自動車等の輸送機械を除くと震災被害品目の輸出金額は2014年でも回復していないものが多く、②自動車等の輸送機械は、輸出金額は伸びているが、相手国市場でのシェアは低下している。
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