有望な国際環境協定の形として,マッチング協定と環境R&D協定について分析した.マッチング協定に関する論文では,マッチングのメカニズムを公共財の供給理論の枠組みで解釈し,汚染規制のための税・補助金政策とマッチング・ルールの等価性を指摘した.環境R&D協定では,第1の論文において先行研究で提案されているものよりも決定事項の少ない協定が有効に機能することを示した.第2の論文では技術が収穫逓増であるとき,協定が存在しない場合の解が効率的でない場合,R&D協定は必ずそれを改善する状況を実現することなどを示した.
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