本研究は「低費用航空会社(LCC)の新規参入と既存大手の運航ネットワーク」および「航空大手のLCC戦略」を課題に,理論的分析を行っている。前者の研究は,既存大手の路線にLCCが参入したとしても,大手がハブ型ネットワークを維持する市場条件を示している。後者の研究は,既存大手同士がLCC子会社を設立して,運航ネットワークで競争するような戦略に着目し,その競争戦略が企業利益に与える影響を明らかにしている。また社会厚生の観点から,その競争戦略が市場に過剰参入を引き起こすことも示している。一連の研究成果として,国際学術誌(査読付き)に公刊論文12点,国内外の学会報告論文10点が挙げられる。
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