研究課題/領域番号 |
24530284
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
浦上 拓也 近畿大学, 経営学部, 准教授 (10351561)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 水道事業 / 国際研究者交流(イギリス,ドイツ,スペイン) |
研究概要 |
本研究は日本とヨーロッパ諸国の水道事業における産業組織的特徴の比較研究を行うことを目的としている.研究代表者はまずドイツの水道事業に関する情報収集・調査を行うためにベルリンにあるDIW Berlinを訪問した.ドイツは日本と同じく非常に多数の水道事業者によって水道の供給が行われているため,日本との比較研究を行う上で有用な情報を得ることができた.また,当初ヨーロッパに限定して比較研究を行う予定であったが,近年オーストラリアにおいて水道事業の広域的統合が推進されており,日本にも多くの示唆を得ることができると判断し,ブリスベンのGriffith Unviersityを訪問し資料収集とともに水道事業の研究者に対しインタビュー調査を行った.このように,プロジェクトを推進するための初期データの収集は順調に始まった一方で,最新の分析手法によるデータ解析を計画より早く進めるために,ドイツDIW BerlinおよびイギリスのAston Universityの研究者を日本に招へいし平成25年2月28日に神戸大学にて国際水道ワークショップを開催することにした.(ドイツの研究者は本研究プロジェクトにより招へいし,イギリスの研究者は神戸大学水谷教授のプロジェクトにより招へいした.)国際ワークショップでは本研究プロジェクトの途中経過報告を行うとともに,ドイツ・イギリスの研究者と協力し最新の分析手法を用いた実証分析を報告した. 以上,本研究プロジェクトは予定通り国際比較のための資料収集を行い,かつ最新の分析手法を用いた実証研究にも取り組むことができている.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
計画では初年度は国際比較のための情報収集に専念する予定であったが,諸外国の研究協力者とのスケジュール調整がうまくいったため,予定を前倒しして研究者を日本に招へいし,国際水道ワークショップを開催するとともに,実証分析の打ち合わせを行うことができている.
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今後の研究の推進方策 |
ヨーロッパ諸国の水道事業のより詳細な情報を入手するために,引き続き海外の研究機関等を訪問する予定である.具体的にはスペインのUniversidad Publica de Navarraを訪問する計画が進行中である.一方で,日本の水道事業に関する理解を深めるために,前厚生労働省水道課に所属されていた熊谷氏を講師に招き,実務家・シンクタンク・国内水道メーカーなどの水道関係者を集めて水道ワークショップを開催する計画である.
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次年度の研究費の使用計画 |
前厚生労働省水道課室長の熊谷氏を講師としてお招きし,近畿大学にて水道ワークショップを開催する計画である.そのための国内旅費等の費用支出を計画している.一方で,ヨーロッパ諸国の調査のための海外出張旅費の費用支出も計画している.これらの費用支出が主になるが,英文での研究成果発表ための文章校閲費の支出も予定しているところである.
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