本研究課題のもとで2つの研究論文を作成した。第1の論文は「接続費用ベースの接続規制のもとにおけるバイパスの過剰利用について:スピルオーバー効果を伴う過少投資」である。この論文では、「費用ベースの接続料金規制が、インフラ所有者のインフラ改善投資誘因を小さくし、それが新規参入者のバイパス設備使用誘因が大きくし、インフラ改善投資誘因をさらに下げる」という「過少投資の悪循環」メカニズムを示した。 第2の論文は「接続供給競争:スピルオーバーを伴うインフラ改善投資」である。この論文では接続スピルオーバーが持つ「接続利潤効果」と「ただ乗り効果」が接続規制環境と自由競争環境で如何に異なるかを説明した。
|