本研究では、中国の産業レベルのデータと企業レベルのデータを用いて、中国の成長方式の転換に対して外資企業がどのような役割を果たすかについて、①総要素生産性の向上、②労働分配率の上昇、③環境パフォーマンスの改善、などの側面から分析した。分析結果によると、外資企業は、①総要素生産性の向上に貢献するものの、その効果が低下してきており、②労働分配率の向上には一定の貢献をし、③環境パフォーマンスの改善には大きく貢献した、ことを明らかにした。こうしたことから、中国の成長方式の転換に、外資企業は引き続き一定の役割を果たしていると結論づけた。
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