研究課題/領域番号 |
24530300
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
橋本 貴彦 立命館大学, 経済学部, 准教授 (80510726)
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研究分担者 |
田中 祐二 立命館大学, 経済学部, 教授 (40217089)
松本 朗 立命館大学, 経済学部, 教授 (70229540)
佐野 聖香 東洋大学, 経済学部, 准教授 (40469094)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 国際産業連関表 / 貿易財 / 交易条件 |
研究実績の概要 |
前年度までで生産性と交易条件に関わる先行研究のサーベイの作業はほぼ達成し,最終年度である2015年度は,中間財を考慮した貿易財同士の技術,生産性と交易条件との関係をみた理論的な研究と実証的な研究について作業を行った。そこで明らかになった点は以下の二点である。第一に, Casselの購買力平価とは費用削減の技術選択,Marxの貨幣の相対的価値とは直接間接の労働量を節約する技術選択と対応していたことを確認した。以上,先行研究サーベイの作業に関しては研究分担者の田中祐二が担当し,論文を刊行した。第二に,1995年から2000年代の40か国を対象に貿易財同士の生産性や交易条件について世界産業連関データベース(World Input Output Database)を用い計測した。結果,貿易財同士の生産性は,費用削減の技術選択や直接間接の労働量からみた技術選択,交易条件の推移,それぞれで基準年からズレが生じていたことを確認できた。つまり,計測期間中では,交易条件は,貿易財の単位費用の比を一定に保つようにも,直接間接の労働量を一定に保つようにも,推移していなかったわけである。これは他の研究にはない独自の成果である。これら成果を韓国経済システム分析学会にて学会報告をし,Occasional Paperとしていったん公表した。
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