本研究は、台湾をめぐる科学技術人材の国際労働力移動について、とりわけ台湾と中国の間の移動に焦点を当てて分析した。 台湾では科学技術人材が不足しているが、台湾と中国の企業の間では、相互に人材獲得を図る動きが起こっている。台湾企業が中国の人材を欲するのは、台湾で不足している科学技術人材の数の補填のためと見られ、他方で中国企業が台湾の人材を欲するのは、台湾の人材が持つ先端技術や能力を求めてのようである。 しかし、台湾の人材は全体でみると流出超となっており、台湾の科学技術人材の不足は、今後さらに深刻になる可能性もある。
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