研究課題/領域番号 |
24530339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 近畿大学 |
研究代表者 |
国宗 浩三 近畿大学, 経済学部, 教授 (50450490)
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研究分担者 |
柏原 千英 独立行政法人日本貿易振興機構アジア経済研究所, その他部局等, 研究員 (00450502)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 政策決定過程 / グローバル金融危機 / マクロ経済政策 / 新興国 / 東アジア / 東南アジア / 南アジア |
研究概要 |
研究会の開催について:4月23日に千葉のアジア経済研究所において、初回の研究打合せ会議を研究分担者との間で実施した。10月21日に兵庫県立大学で連携研究者も交えて研究会を実施する。総論について議論するとともに、研究全体の計画について打ち合わせた。 研究会メンバーによる論文等の執筆は別項にある通りとなっている。このうち、国宗浩三編『グローバル金融危機と途上国経済の政策対応』については、研究代表者、研究分担者、連携研究者2名とも執筆しており、研究会メンバーの全員が関与した。このほかにも研究メンバーのディスカッションペーパーやワーキングペーパー等の執筆を通じて、本研究の目的:東アジア、東南アジア、インド、中東欧地域における①新興国の抱えるマクロ経済政策のあり方、②円滑な政策実施を支える環境(政策インフラ)の整備の現状と課題を明らかにすることに向けた予備的な分析を実施した。とりわけ、リーマン・ショック後のグローバル金融危機に翻弄されてきた開発途上国における政策課題を明らかにし、政策対応の問題点や課題を探った。また、フィリピン、インド等の個別国における金融政策・為替政策等の課題分析に着手した。 政権交代後の日本の政策転換(大胆な金融緩和とそれによる円安の加速)やユーロ危機の継続、米国の財政政策をめぐる混乱が続くなど、先進国間の通貨戦争(通貨切り下げ競争)が新次元を迎える中、本研究の焦点である開発途上国のマクロ経済運営の難しさは、さらに増している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究代表者および連携研究者の1名が異動したことに伴い研究計画の実施がやや遅れている。当初は、研究メンバー4人全員が同一の研究所に所属しており、打合せ相談、および研究会の実施等については、特段のコスト等は発生しない予定であったが、勤務地が関東と関西に2分されることとなり、連絡調整等に手間が生じた。
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今後の研究の推進方策 |
1,研究会の開催 引き続き研究会を開催し、総論の枠組み、各国・地域を対象とした調査の進展についての報告と全体における討論を通じて、研究内容の質の向上を図る。 2,現地調査の実施 重点とする国、および周辺国・地域を対象とした現地調査を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
「現在までの達成度」の項で説明した理由により、研究計画の進行がやや遅れており、これに伴い次年度使用額が発生している。これは主に現地調査の実施が遅れているためである。平成25年度には、次年度使用額分を充当することにより、現地調査を本格化させる。 具体的には、当研究会における、それぞれの担当地域に基づいて、準備のできた地域から現地調査を行う。次年度の第1回の研究会において、当該年度の具体的な実施国を相談の上、決定する。担当地域・国は、研究代表者は中国を含む東アジア、研究分担者はフィリピンおよび周辺の東南アジア諸国、連携研究者のうち井上はインド、中東欧、グェンはベトナムおよび周辺の東南アジア諸国となっている。
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