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2013 年度 実施状況報告書

脱コモディティ化のための戦略・組織・組織間関係の変革に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 24530412
研究機関横浜国立大学

研究代表者

山倉 健嗣  横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 教授 (90126384)

研究分担者 HELLER Daniel  横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 准教授 (00362096)
高橋 賢  横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 教授 (50282439)
山岡 徹  横浜国立大学, 国際社会科学研究院, 准教授 (80377085)
キーワード企業経営 / 戦略 / 組織 / 組織間関係 / 変革
研究概要

本研究はコモディティ化した市場において企業が戦略的に組織的に対応するのかについて理論的に実証的に解明することを目指している。コモディティ化の定義に関する既存の文献を検討し、その特性として、業界において差別化することが困難になっていること、価格競争に陥っていることを摘出した。業界の特性として捉えられるのがコモディティ化である。こうしたコモディティ化についての実態を明らかにし、その原因について検討した。そのために、消費財として、飲料業界、トイレタリー業界を対象に各種資料を収集した。さらに新たに大学院生の協力により、生産財として、複写機業界、太陽電池業界を対象とし、各種資料の収集を行った。これらの産業ではコモディティ化の進行が進行していること、コモディティ化の進行スピードには業界間の違いが存在することがわかった。コモディディ化は業界所属企業の固定化、技術の標準化、業界内の対抗行動、顧客価値の頭打ち傾向といった環境要因だけでなく、技術・市場の主観的認知矢と当該部門の社内ポジションにも影響されている。コモディティ化に対して企業がいかに対応するのか、コモディディ化を脱するための方策が重要になる。そのためには、顧客の求める価値を従来の製品やサービスとは異なる新しい次元を設定できるかがある。新しい次元を作り継続するためには、顧客とのコミュニケーションの場、競争相手との協調行動、境界担当部門の確立が重要となる。また価値連鎖の中で、自社の担当する領域の確定、それと関連する組織へのパワーの獲得と維持が重要である。アフターマーケットの重要性も指摘できる。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

研究課題に対する既存研究のレビューはほぼ完了した。研究対象である消費財業界に関する各種資料の収集もすでにおこなった。新たに生産財業界としての研究を開始し、そのための基本的情報の収集は行った。そうした作業を踏まえ、脱コモディティ化のための差別化戦略(新カテゴリーの創造を含む)、組織構造・パワー配置、アフターマーケットに対する自社の領域確保といった対応メニューは明らかにしている。

今後の研究の推進方策

コモディティ化とその原因についての研究を踏まえ、それに対する戦略的・組織的対応のリストを検討し、そのシークエンス(対応の順序)を明らかにする必要がある。既存の研究の読み込みとインタビューなどによる事例の解釈をつうじて、脱コモディディ化のコンテキストにおける環境・戦略・組織・組織間関係のダイナミック・モデルを構築する。

次年度の研究費の使用計画

注文した物品が当該年度中に納入されなかったため
次年度に物品を直ちに購入を計画している

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2014 2013

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 連結直接原価計算とABC2014

    • 著者名/発表者名
      高橋賢
    • 雑誌名

      横浜経営研究

      巻: 34巻4号 ページ: 33-43

  • [雑誌論文] 食料産業クラスター政策の問題点2013

    • 著者名/発表者名
      高橋賢
    • 雑誌名

      横浜経営研究

      巻: 34巻2・3号 ページ: 35-47

  • [雑誌論文] Exloring the 4I framework of organizational learning in product development2013

    • 著者名/発表者名
      Schulze,A.Schmitt,M.Heller.D
    • 雑誌名

      International Journal of Computer Integrated Manufacturing

      巻: 26-12 ページ: 1136-1150

    • 査読あり
  • [図書] 連携の組織論2014

    • 著者名/発表者名
      山倉健嗣ほか
    • 総ページ数
      220
    • 出版者
      中央経済社
  • [図書] 収益力と競争力の両立:日系自動車メーカーの実績と今後の挑戦2013

    • 著者名/発表者名
      ヘラー・ダニエル、加藤木綿美、マリノフ
    • 総ページ数
      96
    • 出版者
      信州大学イノベーション研究支援センター

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公開日: 2015-05-28  

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